車社会のアメリカでは新車はもちろん、中古車も人気があります。しかし古い年式の車となるとやはり値段が大幅に下がり、買い取り手が見つからないということも。

ロサンゼルスに住むキャリーさんは、長年乗っていた愛車を売りに出すことにしました。『グリーニー』という名前をつけて、高校生のころから大切に乗っていた愛車は1996年式のホンダ・アコード。走行距離は14万マイルだといいます。

「こんな古い車を欲しい人が見つかるかしら?」

そう思ったキャリーさんは、婚約者のマックスさんに相談することにしました。

すると、映像ディレクターをしているマックスさんは、なんとキャリーさんのためにグリーニーの宣伝用コマーシャルを制作してしまったのです!

そのCMのクオリティがあまりにも高く、あっという間にネットで話題になりました。

あなたは独特だ。あなたは自分らしいやり方で物事を行う。それがあなたをユニークな存在にしている。

あなたは物を必要としない。自分が自分であることで幸せだから。

あなたはお金に関心がない。欲しいものはすべて持っているから。

これは『車』ではない。これは『あなた』。

それは『ライフスタイル』。あなたの選択だ。

1996年式ホンダ・アコード。

『贅沢は気持ち次第』

美しい海岸線を走り抜けるホンダ・アコード。さらにバックに流れるドラマチックなナレーション。

まるで高級車のCMのような完成度の高さと、1996年式の中古車とのギャップが何ともいえないシュールさをかもし出しています。

マックスさんはこのCM動画をYouTubeに投稿し、『グリーニー』をオークションサイトの『eBay』で売りに出しました。

すると希望価格499ドル(約5万5千円)で始めたところ、5日後にはなんと15万ドル(約1680万円)という破格の金額がついたのです。それはこのCM動画がネットで話題になったからでした。

しかし、この異常な金額の変動に『eBay』側が取引をキャンセル。

すると今度は、CMを気に入った大手中古車販売店『Carmax』からマックスさんに連絡が入ります。

「グリーニーを2万ドル(約224万円)で買い取りましょう」

初めは冗談かと思ったマックスさんでしたが、『Carmax』の申し出は本物。そしてキャリーさんはその申し出を受けて、愛車グリーニーは無事に売れたのです。

「車の販売価格よりCMの製作費のほうが高くついたのでは?」と思ってしまいますが、最終的には、希望を大幅に上回る金額で売ることができたのだそうです。

車が高く売れただけでなく、本気で作ったCM動画を世界中の人たちに見てもらうことができ、作った甲斐があったことでしょう。めでたしめでたしですね。


引用元:grape